私たちの生活に欠かせない都市ガスやLPガス。
しかし私たちは,
ガスの性質やガス器具の使用上の安全対策のことをよく知りません。
そのために火災,爆発,中毒などの事故が絶えないのです。
また,このような事故は,使う人の不注意がその原因の多くを占めています。
ガスの性質をよく知り、
事故から「いのちを守る」、安全な暮らしを気築きましょう。
ガスの恐ろしさ
私たちの暮らしからは,欠かすことのできないガス。
主なものは,LPガスと都市ガスがあります。
身近なガスですが,しばしば火災,爆発,中毒などの事故をもたらします。
★ 事故を起こさないためには,知っておく3つのポイント★
- ガスの基本的な性質
- 一ガス漏れを発見したら対応策
- ガス漏れ防止の予防策
LPガスと都市ガスの性質を知ろう
ガス事故から「いのちを守る」ためには,まず,私たちが使っているガスの性質を知る必要があります。
■ガスの重さと爆発範囲
- LPガスは空気より重く,都市ガスは空気より軽い。
- ガスが漏れると,LPガスの場合は下にたまり,空気と2.2~9.5%の割合で交ざり,ちょっとした火花で引火爆発します。
- 都市ガスの場合は,上にたまり,空気と6~45%で同様に引火爆発します。
★ガスの濃度が濃くても薄くても爆発はしません。 - ガスには、小量漏れても分かるように独特のにおいが付けてあります。
- ガスによる中毒
★最も多いのが,一酸化炭素(CO)中毒です。
・ガスの中に一酸化炭素が含まれている場合 → 生ガスによる中毒
・燃焼が不完全なために発生 → 一酸化炭素中毒
一酸化炭素(CO)は,無色,無味,無臭のガス、
人や動物が吸うと,中毒やときには「いのち」までも奪ってしまう。
こんなことからガス漏れに
- 誤ってガス栓を開放した。
- ガス栓を完全に閉めていない。
- ゴム管が劣化した。
- ゴム管がはずれた。
- コンロやストーブの点火を誤った。
- こんろの火が煮こぼれにより消えた。
- 器具が故障したまま使た。
- 長い時間,換気不良の場所で燃焼器具を使った。
ガス漏れを発見したら
■まず,器具栓や元栓(ガス栓)を閉める。
■窓や戸を開けて換気を十分に行う。
- 換気扇や扇風機を絶対に回さない。
スイッチを入れたときの火花で爆発する。 - うちわなどで追い出すようにする。
畳やじゅうたんをほうきなどでこするらない。
静電気により爆発する危険がある。
■火気厳禁
- 火気は直接消す。
- 電気器具には絶対に触らない。
- スイッチを切ると火花で 引火する恐れがある明かりをつけない。
- コンセントを抜かない。
- ライターやマッチを明かりがわりに使わない。
■ガスの臭いが強いときは,
隣近所でも火気使用を中止してもらう。
■ガス漏れ個所が不明のときや,ガス漏れを防止できないときは,ガス会社と消防へ通報する。