東京の汐留駅構内で、立っていられないほどの大きな地震に遭遇されたとのこと、大変でしたね。
お子様をバギーに乗せていらっしゃる状況での発災直後のいのちを守る避難行動について、
より良い選択肢を考えていきましょう。
まず、最も重要なことは、あなたとお子様の安全を最優先に考えることです。
以下に、状況に応じた具体的な行動と、判断のポイントをステップごとにご説明します。
ステップ1:地震の揺れが収まった直後
- 周囲の安全確認
- まず、落ち着いて周囲の状況を把握してください。天井からの落下物、壁の亀裂、倒れそうなもの、火災の発生など、二次的な被害を引き起こす可能性のあるものがないかを注意深く確認します。
- 特に駅構内は、天井が高い、照明器具が多いなど、落下物の危険性が高い場合があります。
- 足元にも注意し、ガラスの破片や落下物で怪我をしないように気を付けてください。
- お子様の安全確保
- バギーに乗っているお子様に怪我がないか確認してください。
- 可能であれば、ヘルメットや防災ずきんなど、頭部を保護できるものがあれば装着させます。(もし持ち歩いていなければ、手近なもので頭を覆うだけでも効果があります。)
- バギーからお子様を降ろす方が安全な場合もあります。周囲の状況を見て判断してください。例えば、非常に混雑していてバギーでの移動が困難な場合や、倒壊の危険性が高い場所では、お子様を抱きかかえる方が安全な場合があります。
- ただし、無理にバギーから降ろすことが更なる危険を招く場合もあります。(例えば、地面にガラス片などが散乱している場合や、避難経路が確保されていない状況など)状況に応じて臨機応変な判断が必要です。
- 情報収集
- 周囲にいる駅員や係員の指示に耳を傾けてください。避難指示や安全な場所に関する情報がアナウンスされる可能性があります。
- スマートフォンなどで情報収集を試みる場合、デマや不確かな情報に惑わされないように注意が必要です。**公的機関(気象庁、自治体など)**の発信する情報を優先してください。
- ただし、情報収集に時間をかけすぎず、身の安全を確保する行動を優先してください。
ステップ2:避難場所の決定と移動
- 一次避難場所の選定
- 駅構内からの避難を最優先に考えます。駅構内は、天井や壁の崩落、地下構造物の損壊など、二次災害のリスクが高い可能性があります。
- 駅の出入口付近など、屋外へのアクセスが容易な場所を目指します。
- 広い空間、安全な場所:公園、広場、学校のグラウンドなど、建物から離れた開けた場所が理想的な避難場所です。汐留駅周辺であれば、イタリア公園などが考えられますが、状況によって最適な場所は変化します。
- 一時避難場所は、あくまで一時的な安全確保のための場所です。状況が落ち着いたら、指定避難場所への移動を検討します。
- 避難経路の確認と移動
- 安全な避難経路を確保することが重要です。
- 落下物、倒壊物、ガラスの破片などに注意しながら移動します。
- 余震が発生する可能性も考慮し、建物や壁からできるだけ離れて移動します。
- バギーでの移動が困難な場合は、迂回したり、バギーを置いてお子様を抱きかかえて移動することも検討します。
- 階段やエスカレーターは、混雑している場合や破損している場合があるので注意が必要です。可能な限りエレベーターの使用は避け、スロープや平坦な道を選びましょう。
- 周りの人に声をかけながら、助け合いながら避難することも重要です。特に、バギーでの移動は困難な場合もあるので、積極的に協力を求めてください。
- 指定避難場所への移動 (状況が落ち着いたら)
- 自治体が開設する指定避難場所は、食料、水、医療援助など、生活に必要な物資やサービスが提供される場所です。
- 状況が落ち着いたら、港区のホームページや防災無線などで指定避難場所の情報を確認し、移動を検討してください。
- ただし、無理に遠くの指定避難場所を目指すのではなく、まずは安全な場所で状況が落ち着くのを待つことも重要です。特に、発災直後は道路の寸断や交通渋滞が発生している可能性があり、移動自体が危険な場合があります。
ステップ3:避難場所での行動
- 安全の確保
- 避難場所に着いたら、まず安全な場所を確保してください。
- 余震に備えて、建物から離れた場所や、比較的安全な構造物の近くに陣取ります。
- バギーは、風雨をしのぐ、荷物を置く、お子様を休ませるなどの用途に活用できます。
- 情報収集と共有
- 避難場所では、正確な情報を入手することが重要です。
- 自治体職員やボランティアなどから情報収集を行い、周囲の人々と情報を共有しましょう。
- デマや不確かな情報に惑わされないように注意してください。
- 援助の要請
- 怪我をしたり、体調が悪くなった場合は、医療援助を要請してください。
- 医療援助ステーションや救護ボランティアに相談しましょう。
- 持病がある場合は、薬を忘れずに服用し、必要に応じて医療援助を求めてください。
- エコノミー症候群の予防
- 避難生活は、運動不足や水分不足になりがちです。
- 定期的に軽い運動を行い、水分補給を心がけてください。
- 同じ姿勢を長時間続けないように注意し、足をマッサージするなどして、エコノミー症候群を予防しましょう。
- 防犯対策
- 避難場所では、貴重品は肌身離さず持ち歩き、盗難に注意してください。
- 夜間は特に注意が必要です。人通りの少ない場所には近づかないようにしましょう。
汐留駅周辺の注意点
- 地下街: 汐留駅は地下街が発達しています。地震発生時は、地下街は非常に危険な場所となる可能性があります。地上への避難を最優先してください。
- 高層ビル: 汐留エリアは高層ビルが多い地域です。高層ビルは、地震の揺れが大きくなる場合があります。建物の倒壊だけでなく、窓ガラスの破損や外壁の剥落などにも注意が必要です。
- 海岸に近い: 汐留は海岸に近いため、津波のリスクも考慮する必要があります。
ただし、東京湾奥は津波のリスクは比較的低いとされていますが、
情報に注意し、津波警報が発表された場合は、速やかに高台に避難してください。
バギー利用時の注意点
- 機動性: バギーは、通常は子供を安全に運ぶのに役立ちますが、災害時は機動性が制限される場合があります。特に、混雑した場所や、瓦礫や段差のある場所では、移動が困難になることがあります。
- 転倒: 地震の揺れや、避難時の混乱で、バギーが転倒する可能性があります。
お子様をしっかりとバギーベルトで固定し、走行中は常に注意を払ってください。 - バギーの放棄: どうしてもバギーでの移動が困難な場合や、バギーが避難の妨げになる場合は、バギーを置いて避難することも選択肢の一つです。その際は、貴重品や 薬 、飲料水など、最低限必要なものは必ず持ち出すようにしてください。
その他
- 日頃からの備え
- 非常時用持ち出し袋を準備しておきましょう。(薬、飲料水、食料、懐中電灯、 ラジオ 、貴重品など)
- 家族で避難場所や連絡方法を確認しておきましょう。
- 地域の防災訓練に積極的に参加しましょう。
- ハザードマップで自宅や職場の周辺の危険箇所を確認しておきましょう。
- 心のケア
- 災害後は、精神的な ストレス を感じやすい状態になります。
- 無理をせず、休息を十分にとりましょう。
- 家族や友人、 愛する人たちとコミュニケーションをとり、不安な気持ちを共有しましょう。
- 必要に応じて、専門家に相談することも検討してください。